この企画は、町に暮らす人たちの夢に輪郭を与える=「五城目の夢をビジュアル化」することで、町の魅力を「デザイン」できるのではないか、という発想のもと「生徒は学習において誰のためにデザインするのか」を問うことで生まれた企画です。
秋田公立美術大学附属高等学院は全国でも数少ない、美術・工芸・デザインの専門教育を学べる専修高校として、各種公募展の参加・地域連携活動など多彩な教育活動を実施しています。本件では、同校ビジュアルデザインコースの卒業制作課題として、町で活動する人の夢・未来の妄想をデザインで表現する地域プログラム「五城目のデザイン」を共同開発しました。
プログラムは、生徒が五城目町民に夢・未来の妄想についてインタビューを行い、聞き取った内容をもとにポスターと名刺、さらにはその人らしさに着目した「オリジナルの名言カレンダー」など目に見える形で表現する。最後に取材した方々に向けて活動の成果を報告する、という内容でした。
生徒にとっては誰かの未来のストーリーからデザインに取り組む貴重な機会となりましたが、インタビューに協力した方からも「夢を実現する意欲が高まった!」「自身の新しい一面に気づく機会になった」と感想をいただきました。
実施に際しては、高校が取材対象者へのインタビューとプラン制作のためのデザイン合宿を企画。みちひらきでは滞在プラン作成支援、インタビュー対象者の選出・交渉等のコーディネート、取材及びプレゼンテーションの会場調整、ならびに完成したポスター展示のため会場提供(ものかたり)を行いました。三年間で通算約25名の夢・未来の妄想がデザインされ、その後も同プログラムは継続中です。
秋田公立美術大学が、県内4地域と連携し、アートと社会を繋ぐ「アートマネジメント人材」を育成する講座。
創業1688年、江戸時代から五城目で酒造りを続け、2021年に333年の節目を迎えた福禄寿酒造。十六代目蔵元・渡邉康衛氏の「節目だからと声高に「らしさ」を強調するよりも、まずは自分たちが振り返る機会にしたい」という意向を受けて、みちひらきでは「五城目の風土を表現する酒造りを目指して、未来に継ぐべき原点を問い直し、蔵のこれまでの歩みを振り返る」展覧会を共同プロデュースしました。
本件は、世界中から学生が集まり、少人数教育、海外留学などを通じて国際教養教育を推進する国際教養大学が秋田県内の企業や地域と連携するラーニングプログラムの一環として実施しました。この授業は、「サステナビリティ学」を専門とする同大学准教授・工藤尚悟氏が担当し、学年・専攻の異なる学生が2泊3日で五城目町をフィールドに演習を行いました。