本件は、世界中から学生が集まり、少人数教育、海外留学などを通じて国際教養教育を推進する国際教養大学が秋田県内の企業や地域と連携するラーニングプログラムの一環として実施しました。この授業は、「サステナビリティ学」を専門とする同大学准教授・工藤尚悟氏が担当し、学年・専攻の異なる学生が2泊3日で五城目町をフィールドに演習を行いました。
2022年のフィールドワークでは都市と地方の新しい関係性を示す概念「関係人口」をテーマとし、インタビューと振り返りを通じて、地域内外がつながっていく過程について考察を深めていきました。大学での座学から得られる俯瞰的な視点と、フィールドでの調査から得られる分析的な視点、その両方を行き来することで、参加学生はそれぞれに独自の視点や考え方を養う機会になったのではないでしょうか。
フィールドワークでは、ともすると一括りに捉えてしまいがちな「地域」の多様な見方に気づくことを促すため、企業・起業家・市民団体・行政などさまざまな立場で活動する方を対象にインタビュー調査を行いました。さらに参加学生同士の視点の広がりも期待し、すでに社会人経験のある卒業生がメンター(=助言者)として同行。滞在場所として町内の茅葺き古民家やシェアハウスを活用し、廃校を活用したシェアオフィス・朝市通り・近郊各施設などをグループで巡りました。
創業1688年、江戸時代から五城目で酒造りを続け、2021年に333年の節目を迎えた福禄寿酒造。十六代目蔵元・渡邉康衛氏の「節目だからと声高に「らしさ」を強調するよりも、まずは自分たちが振り返る機会にしたい」という意向を受けて、みちひらきでは「五城目の風土を表現する酒造りを目指して、未来に継ぐべき原点を問い直し、蔵のこれまでの歩みを振り返る」展覧会を共同プロデュースしました。
「ミカンセイ教室」は、子どもだけでなく、大人もまた感性が未完成な人=『ミカンセイジン』として、お互いの表現を認め合える親子向けアートスクールです。
「こども芸術の村」プロジェクトは、2011年7月21日にスイスのジュネーブで設立された財団「日本の子供たち」の支援を受けて、東北在住のこどもを対象に京都造形芸術大学が実施した芸術教育支援活動です。